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パラリーガルコラム

これはやっちゃダメ。 ~弁護士倫理の基本を知っておこう~

2017.06.02 written by ぴろ

法律事務所で働く事務員としてだけでなく、社会人として企業等にて就業する場合も同様のことが言えると思いますが、仕事中に知りえたマニュアル等の情報は決して外部に漏らしてはならないことを最初に伝えられると思います。いわゆる守秘義務です。
法律事務所においては、非常にプライベートかつデリケートな情報であることが多く、一般企業の場合よりもさらにその守秘義務を厳守する必要があると思います。常に守秘義務について注意を払わなければなりません。

具体的には、弁護士とお客様が打ち合わせにおいて、お客様が持参した書類等です。それらの資料のコピーを指示されることが多くあります。
これから事件を進めていくうえで必要な資料ですが、同時に、非常に個人的なものや社外秘のものもあります。コピーをする際に中身を見ることはどのようにコピーをするかを判断する上で避けることはできません。その際、内容を知ることも多くあります。新件の場合は、依頼者の情報、相手方の情報を事務所内の事件リストに入力する際に、先ほどの資料を使用します。

このような作業をする上で知りえた情報は、決して事務所外に漏らしてはなりません。事務所の方々とランチに出かける際に、話題になることもありますが、周囲の人の耳に入ってしまうこともありますので、固有名詞や特定されることのないように、イニシャル等で会話するように気を付けています。

また、電話対応や仕事の指示のメモ書き等をはじめ、ミスしたコピー用紙等は普通のごみ箱に捨てるのではなく、シュレッダー処理用のごみ箱を別に設置し、そちらに分別します。普通ごみかシュレッターごみか自分で判断ができかねる場合もありますが、その際は念のために、シュレッダー用に捨てています。
加えて、付箋やインデックス、事件ファイルのテプラ作成等においても、作成ミスしたものはシュレッター処理をします。

裁判所へのお遣いなど外出時に、事件ファイルや資料を持ち出すことも多くありますが、その際のカバンへの入れ方も工夫が必要です。口が閉まるものであること、口が閉まらなければ背表紙部分に依頼者名を記載している場合があるので、それを下にして入れる等の工夫です。

そして、マニュアル作成の際にも注意が必要です。具体的に事件が特定されるようなマニュアルを作成することは避けるべきです。なぜなら、そのマニュアルを自宅に持ち帰って復習するときに事務所外へ持ち出すことになるからです。事務所内で得た情報は、プライベートにおいても、家族はもちろん友人等に話をすることももちろん許されません。

最初のうちは、守秘義務に気をつけながらひとつひとつの作業を行うことが少し大変だと思うこともあるとは思いますが、月日が経つにつれて、当たり前のこととなりますので、それまではしっかりと意識してお仕事をする必要があります。

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