前回は、「法律事務職員能力認定試験」の、具体的な内容についてお話しさせて頂きました。今回は、「日本の法律事務所と弁護士の実態」について具体的な数字で見ていきましょう。
(1)日本に弁護士はどれくらいいるの?
日本弁護士連合会に所属している弁護士は、2011年11月1日現在、3万524人にのぼります。日本弁護士連合会が設立された1949年当初の弁護士は、5800人程度しかいませんでした。設立後は年々増加し続けています。その増加の傾向を見てみると、1970年~2000年までは、5年毎の増加数が約1300人ずつであったのに対し、2000年~2005年で4059人増加、2005年~2010年で7604人増加、2010~2011年の1年間でも1735人の増加と、この10年余りにおいて弁護士数は飛躍的に増加していることが分かります。
(2)弁護士は日本全国にどのように分布しているの?
その実態はとても偏っているのです。東京に1万3804人、大阪に3583人と、なんと全国の60%以上の弁護士がこの二つの大都市部に集中しているのです。これを、日本国民の人口分布と比較してみましょう。日本の人口は1億2751万人、そのうち東京の人口は1286万8000人、大阪の人口は880万1000人です。両者の合計は2166万9000人で、全国の約17%しか住んでいません。人口分布と比べると、弁護士の方がはるかに大都市に集中している傾向がよく分かります。
(3)法律事務所は日本にどれくらいあるの?
日本全国には、2010年3月現在、1万2541の法律事務所がありました。現在では、1万3000を超える法律事務所が日本にあるといわれています。そのうち、弁護士1人の事務所が7926と、全体の63.2%を占めています。弁護士2人の事務所は2024で、16.14%、逆に弁護士101人以上の事務所は、全国で7しかありません。大規模事務所においては、法律事務職員研修等を定期的に行っている所もありますが、小規模事務所においては研修のためのスタッフやシステムもなく、多くの事務職員は日々のOJTを通じてスキルアップをしなければならないというのが現状です。
(4)パラリーガルの必要性の高まり
弁護士人口がここ数年で飛躍的に増加していることに伴って、パラリーガルの需要も同様に高まってきます。弁護士人口の増加により、弁護士には顧客獲得のための競争力が求められるようになりました。満足度を高めるために、より質の高いリーガルサービスを提供する必要があり、そのためにパラリーガルが必要とされるのです。特に東京・大阪の大都市部には、弁護士人口が集中していることから、法律事務所が多くあり、より質の高いサービスの提供と、優秀なパラリーガルが必要とされているのです。
今後は、さらに弁護士人口が増えることが予想されます。より競争が激しくなり、既存の市場は飽和状態になるため、新しい市場を求める動きも出てきています。市場拡大に伴い、新しい分野でのパラリーガルの必要性も大きく高まる可能性があります。
いかがでしたでしょうか。弁護士白書は毎年11月頃に刊行されています。興味のある方は、日弁連のホームページから詳細を見ることができますから、この機会にご覧になってみてはいかがでしょうか。
次回配信は12/16(金)「日本の法律事務所の実態」についてです。日本の法律事務所の形態(共同・個人について)や、法人化について、お伝えしていきます。お楽しみに!
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